英語の勉強をしていると、知らない単語や意味を思い出せない単語に出会うことがよくあると思います。
こういう時に、そのままスルーしていると、いつまで経っても知識として定着してくれません。
面倒ですが、こまめに辞書を引くとその単語の全体像が見えてきて、より使いこなせるようになります。
では、どの辞書を使えば良いのでしょうか?ネット辞書も多いですし、いちいち買う必要はないのでしょうか?
今回は、ネット辞書も含めて、長所短所を解説し、私のお勧めの辞書を1つお伝えします。
オンライン辞書は使えるのか?
使えるとも言えますし、使えないとも言えます。
①ウェブページなので、結果が表示されるのに少し時間がかかる。
②単語の意味は載っているが、使い方などの説明が手薄。
③広告が表示される。
やはり無料のものには限界があります。おいしいものを食べる時に、高いお金を払うように、質の高い物を手に入れるためには、お金を払うべきです。
ただ、完全に無意味という訳ではないので、辞書を全く使わないよりはオンライン辞書を使った方がいいです。
オンライン辞書は色々ありますが、代表的な3つを簡単に紹介します。
goo辞書
今回紹介するネット辞書の中では最もちゃんとしていると言えます。
小学館プログレッシブ英和中辞典をベースにしていることもあり、意味の分類も正確ですし、頻度順に表示されています。
例文も見やすく、悪くないと思います。
どうしても辞書にお金をかけたくない場合は、これが一番です。
Weblio
使っている人が多いのがWeblioです。聞くところでは、中高生もよく使っているとのことです。
ただ、英語講師として、これは絶対に勧められないものです。
激しい言葉遣いになりますが、これで辞書を名乗るのはあり得ないと思います。
①意味が間違っていることが割とある。
②単語の意味を羅列しているだけで、使いにくい。
③広告が非常に多い。
英辞郎(アルク)
これも有名なオンライン辞書です。
データベースの語数は全ての辞書の中で一番です。特に、スラングの検索は役に立ちます。(学習用辞書はスラングはほとんど掲載されていないので)
ただ、全ての表現を登録しようとする余り、ほぼ使わない単語なども掲載されていて、あたかもそれがよく使われているかのように誤解されがちです。
上のleaveのような基本単語には例文はありますが、基本的には単語の意味の羅列なので、そこまで使いやすいわけではありません。
動詞の使い方(文型や後に来る形)の説明もほぼありませんので、英語が得意な人向けの辞書だと思います。
紙の辞書を勧められたけど……
比較的高齢の先生に多いのですが、紙の辞書を勧めてくる人がいます。
私は紙の辞書のメリットを否定する訳ではありません。
もちろん、出版されるくらいなので、質の高さは間違いありません。
また、パラパラと開いて目に入った単語について読むことで思わぬ発見があったり、ページ全体が見えるので全体像が把握しやすいという長所はあると思います。
ただ、我々は21世紀に生きてます(笑)
重い辞書を持ち歩いたり、目的の単語を探すのに時間をかける必要はないと思います。
アプリなら一瞬です。
紙の辞書でないと落ち着かない、使い込んだ感が良い、撫でたい(笑)、紙のにおいが好き(笑)、などの理由がない限り、利用する必要はないでしょう。
電子辞書を買う必要はない
電子辞書を勧められる人も多くいると思いますが、それは中高生が授業中に携帯を触ることを避けるために買わされている側面が大きいと思います。
実際に、電子辞書の需要の半分以上は高校生によるもので、大人が買う必要はないと思います。
確かに、英和大辞典が入っているモデルなどもありますが、これは翻訳家などのプロが使うもので、英語学習者が買う必要はないと思います。
辞書アプリは有効か?
結論から言いますと、私は辞書アプリしか使っていません。
①検索が圧倒的に速い。
②ブックマーク・検索履歴などの機能も豊富。
③質の高い辞書も購入できる。
パソコンにも辞書アプリを入れて、必要に応じて使い分けています。
たぶん一日100回は辞書を引いていると思います。単語の正確な定義、多義語の意味の把握、その後に続く形、コロケーションなど、仕事柄完璧に理解しておく必要がありますので、自分の記憶を過信せずに、きっちりと辞書を引きます。
辞書を引くほど英語力が伸びるというのは古来から言われている通りで、そのためには辞書を引くハードルは低ければ低いほど良いのです。
辞書アプリという現代の道具が辞書を引くことを本当に簡単にしてくれました。紙の辞書を引いていた頃のことを思うと、あまりの時短に感動すら覚えます。
どのアプリを使うべきか
これは決まっています。「物書堂(英語版の名前は、Dictionaries)」というアプリがあり、そこから英語辞書でも文法書でも日本語辞書でも図鑑でも何でも買えます。
使い方も非常に簡単で、直感的に分かります。
ジーニアスかウィズダムか
では、本題の英和辞典ですが、どれを買えばいいのでしょうか?
ここでは、有名なジーニアス英和辞典とウィズダム英和辞典を比較したいと思います。(以下の評価は完全に主観です)
辞書名 料金 | ジーニアス英和辞典 5400円 | ウィズダム英和辞典 4100円 |
---|---|---|
収録語数 | ||
単語の説明 | ||
語源の説明 | ||
和英辞典 | ||
値段 | 紙より相当高い | 紙よりやや高い |
つまらない結論ですが、どっちでもいいと思います(笑)
ただ、私はウィズダムを日常的に使っていて、その訳語の的確さには感動しています。
昔の辞書は堅苦しい日本語が当てられていて、英語の文脈に合わないことが多かったのですが、ウィズダムの訳語は単語のニュアンスも分かるように配慮されているので、単語のイメージがつかめます。
授業でも単語が持つニュアンスの違いを強調して教えています。そうすると、著者の言いたいことの機微が分かってくるからです。
語源の説明ではジーニアスよりやや劣る気がしますが、それ以上に上記のポイントが素晴らしいので、値段も相まって、私はウィズダム英和辞典を強くオススメします!
ネット翻訳やChat GPTは使えるか?
ネット翻訳として有名なのは、Google TranslateとDeep Lです。
どちらも特徴があり、個性的です。
ただ、英語学習者のためというよりは、仕事で英語を使う人のためのものです。基本的には、文章を訳すために使うもので、辞書とは用途が違うものです。
Google Translate
Google Translateの特徴は「原文に忠実な訳」です。
あとで書きますが、Deep Lはなめらかな言語表現を目指しているので、意訳が多いです。
逆に、Google Translateは流麗ではないのですが漏れなく訳してくれるので、訳チェックがやりやすいという長所があります。
別に訳が下手という訳ではないので、自分の英文理解を確かめる時などに使えます。
Deep L
Deep Lはとにかく訳語がすごく自然です。機械翻訳にありがちな不自然な日本語などが全くなく、違和感なく読めます。
しかし、これが怖いところです。
Deep Lは訳語の自然さを追求する余り、構文が複雑すぎる部分やうまく訳せない(?)部分は、バッサリ削除します。
そのため、ビジネス文書などの訳漏れが損害につながる可能性があるものでは使えませんし、英文の全訳などでも安心して使えません。
訳チェックが非常に面倒になるので、何度も使って癖を理解してからではないと使えません。
Google Translate と Deep L の使い方
つまり、両方とも日本語を英語に訳したり、英語を日本語に訳したりするのに使うことができ、物販などでも海外との取引の場合に使えば、言葉の壁をほぼ感じることなく取引ができます。
高校生が和訳や英作文の宿題で使うことも出来ますが、たぶん学校の先生に怒られると思います(笑)
Chat GPT
Chat GPTもプロンプトを打てば翻訳をやってくれます。
上記の二つよりは精度が落ちますが、ちょっとやそっとの英語力の人よりははるかに正確な訳を出してくれます。
ただ、Google TranslateやDeep Lの代わりに使う意味はないと思います。
そもそも、英語を専門にしたものでもありませんので、ないものねだりです(笑)
まとめ
結論は以下の通りです。
ウィズダム英和辞典のアプリを使おう。
あまりの便利さに驚くと思います。
通勤通学時間でも簡単に検索できるので、とにかく気が向いたら使うと単語理解は進みます。
それに伴って、英語力も伸びますので、本当に道具は大切だと思います。